俺の好きな人には好きな人がいる。 「ごめん。直也、やっぱり俺は」 「もういいよ。改めて言われると傷つく。」 俺が稔を好きになったのは、入学して少し経ってからだった。 元々学校が好きじゃなかった俺は、その日も登校こそしたものの授業には出ず、サボっていた。 ふらふらと廊下を歩いている時、アイツを、稔を見つけた。