完全にビビりまくってパニックに陥ったあたしは、 とにかく目を見開いて、「ちょ」を連発することしか出来ない。 逃げようにも、何故だか足が動かない。 無意識に後ずさりしていたのであろう。 ――背中に、冷たい壁の感触がした。