「ちょ……と、待って……」



考えてる間にも、その“誰かは”すごいスピードでこっちへ向かってくる。


陸上選手顔負けのフォームで真っ直ぐこっちへ走ってくるそれは、なかなかの迫力で。


あたしを驚かすには十分すぎるほどだった。



「ちょ……ちょっ……」



待ってよ、なんでこっち来んのよ。


あたし何かした!?