恐る恐る廊下を覗いてみると…



「ひっ……」



なんともみっともない声が出た。


でも、それもそのはず。



音楽室へと続く廊下の向こうから、こっちへ向かって



……何かが走ってくる。


いや、何かではない。


“誰か”が。