高校受験は前期で不合格。 公立を危ぶまれたが、特に焦りもせず、後期で見事合格。 それからもう2年も経ち、来年はまた受験に追われる。 「聞いてるの?美穂!」 どんどん、と階段を登る音がする。 だんだん近付いてくる足音に耳を澄まし、ドアを開く直前で 「起きてるけど。」 素っ気なく返事をしたのは わたしではない。