一階はありえないほど赤く染まっていた。
死体は見るも無残なすがたになっている。
一階以外もそういう死体はあったけど、ここは全部だ。
全部が形をなしていない。
「ひどいな…」
「やだっ…なにこれ…」
みんな降りるのに躊躇した。
俺は、躊躇わずおりて、雪を探しに行こうとした。
「ま…まてよ。お前、よくこんなとこあるけんな。」
「雪をさがすんだ。それに、ここにいたってなにもおきないだろ?」
「…そ…だな。」
慶太も俺に続いておりた。
─ピシャン。
「うっ…」
「ついてきたい奴だけくればいい。そうじゃなければそこにいろ。」
俺は、雪をさがしに足をすすめた。