今日は何故こんなにイライラさせられるんだろうか。

こうなったら凌くんと話して癒されよう!!

そう思って再び右ならえをすると、後ろから視線を感じた。

ちらと視線をむけると黒髪のかっこいい男の子。

ああ、先ほどの不躾男との会話がうるさかったのかもしれない、あとで謝ろう。
そう思って凌くん、と言いそうになった口をつぐみおとなしく前を向いた。


ーHRも終了し、帰宅時間。

左隣がさっさと帰宅したのをいいことに、早速後ろで帰宅用意をする黒髪に話しかけた。

「さっき、うるさかったよね。ごめん」

「いや、楽しかった」

「楽しかった、…?!」

黒髪イケメンの解せない返答に、はからずも首をかしげてしまう。

すると彼は私の左の席に視線をむけた。