「はぁ…またかよ、」

左隣の男がうんざりしたようなため息をついたのが耳に入る。

ていうか…あれ、デジャブ。

こんな敵意たっぷりの声を今朝も聞いたような…

あれ、…？

「あぁっ!今朝の不躾男…!!」

「は？何言って…っ、?！」

どういう訳か、今朝説教をたれた男。

…佐倉蒼依、18歳。
本日二つ目の再開を果たした。

二つ目の再開は、なくてよかったのに。

最悪だ。

お互いに開いた口が塞がらない状態で暫く硬直。

しばらくして漸く私は沈黙を破った。

「タメだった、んだ…」

「お前こそ、年増な顔してっから年上かと…」

「…、私はホストかと勘違いしたわよ！」

「っせえな、俺はどっかの使えねー秘書かと思ったぜ！」

「私は…～」

「…」

…、

「「っ、…うざっ!!」」

無限に低レベルないさかいをした後、素晴らしくキレイにセリフを合わせて私たちはお互い真逆をむいた。