「記念にプリ撮ろっ♪」
「いいねいいね☆」

あたしの提案にすみかはすぐ乗ってくれる。
考えてみると、ここまで可愛くて性格も良い子って初めてかも。
だって顔とかが抜群に良い子ほど性格が身勝手だったりするよね?
だから・・・あたしはすみかとの出会いに運命的なものを感じたのかも。

「わー叶字キレイすぎっ!予想通りー♪」
あたしの字は多分他の子よりは行書体に近くて、少しクセが入ってる。
いつの間にかそうなってた。
「照れるからっ」
そう言ってすみかの落書きを除くと、
ちょっとぎこちない、筆記体で、
"Thanx"そう書いてあった。
「・・・ありがとう?」
「うん。良いでしょ?叶との出会いにThanx♪」
すみかも、あたしと一緒の気持ちなのかな。

ちょっと長居したゲーセンを出ると、
もう堂々と空を占領した太陽の温かい日差しが迎えてくれた。
「春だあーっ!」
バカみたいに叫んで、笑い合った。