―――――・・漆黒の闇の中に、ポゥ・・と小さな光が点る。
ふわりふわりと揺れるその塊は、光の余韻を残しながら何かを探すようにさまよう。
“―――こっちよ。こちらにおいで―――”
柔らく響く声が、優しく光を導く。
小さな光はゆらゆらと揺れながら近づき、その場にふわっと留まった。
“―――よく、ここまで来ました―――”
ほのかな光を放つ透けるようなてのひらが、スゥ・・と差し出される。
光はその上にふわりと下りてとまった。
“―――もう、心配しなくても大丈夫―――”
てのひらは、その光をそっと包み込み、胸に当てた。
光はてのひらの中で目映いほどの輝きを放ち始める。
指の間から零れた光はてのひらの主を包み込み
それは徐々に広がり、やがて辺りを変貌させていく。
漆黒の闇から、光溢れる世界へと――――・・・