「どない?」
「よく眠ってる」
結局倒れた二人を運ぶのも、怪我の手当てをするのも、
オーリィは手伝ってくれた。
オーリィを家に入れるのを嫌がった瑛さんも、
玄関に着くなり倒れてしまった。
「多分、刺された札から入った、
悪いエナジーにやられたんやろ」
と、オーリィは言った。
エナジーとは、霊力の事らしい。
何とか三人をそれぞれの部屋に運び、
やっと落ち着いたらもう夜になっていた。
「ごめんね、ありがとう、オーリィ。
良かったらご飯食べていく?」
「そんな、僕に気ぃ使わんでもええし。
めちゃくちゃ疲れとるんやろ?」
オーリィはそう言って、帰ろうとする。
その笑顔は、普段と何も変わらなかった。
「オーリィ……」
「何?」
「あなたは、一体何者なの?」
勇気を出して、聞いてみたのに。
「オーゥ、ニホンゴ、チョッテモ、ムズカチイレース」