「きゃあぁぁっ!!」


あたしの前にいた清良が、

木の葉のナイフをその体で受けてしまう。


「清良ぁぁっ!!」


清良はそのまま、地面に倒れてしまった。




どうしよう……!


このままじゃ、本当に夢の通りになってしまう……!


「どうしますか?

もう護衛は貴方しかいませんよ?」

「……チッ……!」


瑛さんは舌打ちをして、こちらをにらんだ。


二人は短剣とお札でせめぎあっている。


「逃げろ、まりあ!!」


「えっ!?」


「無事に逃げられるように、念じるんだ!」


「あ……っ!」


そうだ。そうすれば良いんだ。


でも、皆を置いていくなんて……!


「良いから、行け!!」


あたしの思考を読んだように、瑛さんが叫ぶ。


「……ダメ……できません……!」


首を横に振ると、伊奈が笑った。


「ふふ、可愛らしい方ですね」