声をかけて起きないなら、強硬手段に出るしかない。 掛け布団を、芋虫のごとく丸まって離さない息子から無理やり剥がす。 「あっ。お布団ー!」 「行かなくていいのかー? 今日、ななちゃんと遊ぶ約束したんだろ」 未来には効いたらしい。 そそくさと着替えの支度を始めた。