奥へ進むにつれて通路が広がり、必然的に人口密度も低くなり幾分か歩きやすくなった

更に進むとそこから寒い場所に住む生き物、暗闇で光る生き物など色々なコンセプトをもったコーナーに枝分かれしていて

どこに行こうかな…と二人で迷っていたら

「こんにちは♪」

近くにいた職員らしき人が声をかけてきた

「随分と仲の良さそうなカップルですね」

ニコニコと愛想の良い職員の視線は私達のしっかりと繋がれた手の方へ向けられている

「え、あの……っ」

恋人だなんてそんな…

廣瀬さんに申し訳ないですっ‼

誤解を解くためにも手を離した方が良いのかと躊躇していたら手をキュッと握り直され思わず廣瀬さんの方を見やれば、フワリと微笑まれて

「そう言っていただけると嬉しいですね」

廣瀬さんは職員へ顔を向けると最高に爽やかな笑みを浮かべた