会話はそれきりで、私達は黙々とパスタを食べ進めた

聞こえるのはカチャカチャと食器の音と、心地良い波音だけ

ふと、チラリと目の前にいる美人さんを盗み見ると

視線を落として洗練された動作で口に運んでいて

パスタを食べる姿も綺麗だなんて…


食べていた手を止めてボーッと見つめていたら水を飲もうとして顔を上げた美人さんと目が合ってしまい

「…どうかしました?」

「…へ?あ、廣瀬さんのパスタも美味しそうだなぁ…って思って!」

咄嗟に嘘をついてハハ…と苦笑すると、思いがけない言葉が返ってきた




「一口食べてみます?」

「……え?」

今、なんて言いました?