「………」
「………」

私と紫乃ちゃんは顔を見合わせたあと厨房の方へ顔を向けて目的の人物を探す

店長の名前は枚方修平(ヒラカタシュウヘイ)

歳は20代後半でどちらかというとがっちりした体型

端正な顔立ちに加えて破壊力のあるのはその声

甘いハスキーボイスでオーダーを聞かれた日には卒倒する女性多数

このカフェテリアに来る大半の人はこの人目当てだったりする

まぁ…私達の場合は他の人とちょっと違うようで同じようなもの

店長はこちらに気付くと軽く会釈をして紫乃ちゃんに爽やかな笑顔を向けた


「やーん♪今日も修ちゃんカッコいい!!」

紫乃ちゃんは店長を見るなり頬を染めてキャーキャー言っている


それからチラリと私に視線を向けて僅かに口角を上げた

いわゆるドヤ顔

「…絶対確信犯だ」

周りの女性みんなの目がハートじゃんか…

私は紫乃ちゃんに気付かれないように小さく溜め息をついた




ちなみに枚方さんは紫乃ちゃんの絶賛片思い中の相手であり、私の従兄でもある

…世間って狭い