「篠原さんには恋人がいますか?」
「ぶっ!!ごほっごほっ…」
いきなりの爆弾発言に飲んでいたミネラルウォーターを噴き出しそうになり、なんとかこらえる
大丈夫ですか?と噎せている私に心配そうな声をかける廣瀬さんに声を出す代わりに何度も頷いた
ようやく落ち着いてきたところでふぅ…と息をついて美人さんの方へ顔を向ける
「すいません…いきなりこんなこと」
「いえ…私も…その…廣瀬さんに同じことを聞きたかったので」
どうやって然り気無くその話題を持っていこうかと思い、緊張しすぎてカラカラの喉を潤そうとしていた矢先だった
なんてナイスタイミング…
この前も私の言いたかったこと先に言われるし
読心術でも心得ているのだろうか?
あらぬ想像を膨らましていると、パタンと本を閉じる音がした