「……と、いうわけです」


「ふーん。ようやくイケメンさんと会話できるようになったんだ…ま、一歩前進?」

カフェラテを飲みながらニヤニヤする紫乃ちゃん

完全に冷やかしているとしか思えない

「ほんとに一歩だよ…まだ廣瀬さんの事なんにも知らないし」

「別にいいじゃない。少しずつ知っていけば」

成実にはそのくらいのペースが丁度いいと優しげな笑みを浮かべた

「紫乃ちゃん…」

紫乃ちゃんは私を分かってる!!

思わずじーんとしていたがその感動はものの数秒で打ち砕かれた


「とりあえず、明日は彼女いるか聞きなさいよ?」

「………」



前言撤回



紫乃ちゃんはやっぱり紫乃ちゃんだった


「いきなりハードル高いです紫乃さん!」

「こんな質問呼吸をするのと一緒よ」

意味不明です理解に苦しみますてか理解したくもありません

優雅にカプチーノを飲む紫乃ちゃんに顔をひきつらせずにはいられなかった