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次の日

同じ時間に電車に乗ると、廣瀬さんはいつもの席に座っていて

コツリ…と靴の音をさせると、廣瀬さんは顔を上げてニッコリ笑った

「おはようございます。篠宮さん」

「あ、おはようございます廣瀬さん」

夢じゃなかったんだ…

ふにゃあと緩む顔を必死に手でパシパシ叩いて抑えつつ席に座る

廣瀬さんは私の行動に首を傾げて苦笑いを浮かべると徐に窓の方へ視線を向けた

「今日はとても良い天気ですね」

「え!?」

うわ…まさか廣瀬さんからその話をするなんて!!

こんなことなら紫乃ちゃんの話を真面目に聞いておけばよかった…

心のなかで紫乃ちゃんごめんと謝り、ここからどうやって話題を広げようかとグルグル考える

「あ、はい!!暑いくらいですけど!!」

「そうですね…最近電車を降りて学校に行くまでの僅かな距離でさえ暑さで嫌になってきてます」

なんとか話をつなげれたことに安心したが、廣瀬さんの思わぬ言葉にキョトンとする