「おはようございます」
と先生の声で皆が席に着き始める
そして
「今日は転入生を紹介します」
と先生が言った瞬間教室が騒がしくなった
『そんなの聞いてねぇぞ』とか『女?男?』
とかいろんな声が聞こえてくる

やばいちょーやばいすっごく緊張してきた
そして怖い・・・
どうするよ自分逃げるか?
またあんなコトになったらやだ
でもここで逃げたら友達ができない
自己紹介なんてすぐ終わる!
自分頑張れ!!

そう自分に言い聞かせているトキ先生に呼ばれた
「入ってきなさい」

わっドキドキする心臓破裂しそう・・
それに緊張しているせいかじぶんでもわかるぐらい
足がガチゴチ・・あっ歩きにくい・・
ガラガラ・・・
私は教室のドアを開けた
怖い・・・ドキドキ

ドアを全部開け教室に入った瞬間
私は驚いた
皆優しい目で私を見つめている
その優しい視線で私の緊張はとけた

『わぁ~かわいい』『ちょ~ヤベぇ』
という声をあびながら
教卓の前までくる
「さぁ自己紹介してちょうだい」
「あっはい」
そして私は自己紹介をはじめた
「えと・・・おはようございます
私は桜井花梨っていいます
よっよろしくお願いします」

パチパチパチ・・・
自己紹介が終わった途端大きな拍手が起きた
『よろしくね』や『友達になろう』
という声に自然と笑みがこぼれた

「桜井さん」
「はい?」
「あなたの席だけどあそこでいいかしら?」
その席は窓側の席だったそれにそこからの景色がすごくきれいで
「あんないい席ありがとうございます」
「いえいえ。さぁ座って」
「はい」

そして座って窓の方をみた
ーーーバサァ
風が吹いて花びらが舞った
「わぁ~きれーい」
皆に聞こえなくらいの小さな声でいったつもりだったのだけど
彼には聞こえていたみたい
「わかる。そこからの景色きれいだよな」
えっ!誰?
そう思って振り向いたらそこには・・・