ぐいっと繋いだ手が引っ張られた。
「さっさと帰ンぞ。オレコイツキライ。」
「・・・まぁ、アンタの溺愛は広夢だもんね。」
「・・・オマエ、それストレートに言ってンなよ?深読みしてくれっ、穿ってくれ、じゃなきゃ、オレがマジヤバイヤツみたいだろーがっ」
「深読みぃ~?・・・え?アンタがわたしを追いまわすのって、まさか広夢ヘの歪んだ愛の――――」
「ひっくり返す方向、真逆っっ!!!」
低レベルなコントの最終ツッコミを終え、レージがむぅっと口を尖らす。
「辛気臭ぇ眼鏡の無愛想・・・」
「あぁ・・・オマエが俺を嫌うのは、俺がコイツ好みの知的眼鏡の似合うクールで寡黙な男だからってコトか。」
自分で言っちゃう辺りがどーなのか。
・・・まぁ、確かに
わたしの好みに当たらずとも遠からずってトコロだけど。