案の定、周りの女が騒ぎ出した。
「ちょっと、何なの。アンタ。オバサンのくせに生徒に色目使うとかアリエナイんですけどぉ!?」
「図々しいにもほどがあるわねっ!二度と近づかないでよ!」
「うそぉ~。噂って本当だったのぉ?なんかショックゥ~。」
「てか昨日?昨日って何があったのかなぁ」
小泉への罵倒から、興味本位の声や喜んでんのか怒ってんのか分からん悲鳴まで・・・プチ恐慌発生。
小泉は周囲の暴風雨などまるで見えてナイように、口籠り気味に続けた。
「あのね・・・頭では分かっていたんだけど、人にあんな風にハッキリ言われたコトなくて、はっとしたというか、目が覚めたというか・・・とにかくアリガトウって言いたくて。」
・・・いやいやいや。
アンタ、絶対分かってねーだろ。