「徳川家康が歴史を変えたって……どういう事ですか?家康はこの時代の人じゃないですか!」

「それは直接会うてみるが良いじゃろう……。」

「ちゃんと教えてくだ……っ⁈」



そう言うと果心居士は突風とともに姿を消していた。


「……いない⁈」



あの果心居士という人__

私に関してまだ隠してることがある。

あの人は何者?

なんで私の事をしっているの?


私は混乱するばかりだ。


答えを導き出すためにはやっぱり……

徳川家康に会う必要がありそう。


そんなことを幸村に言ったら反対されるのは分かってる。

だけど、私は会いに行く。


これは歴史を変えるためのヒントになるはずだから。


変えられないと告げられた今だからこそ、その真実を確かめる必要がある。


「岩櫃に帰ったらすぐにでも……。」


私はそう言葉にして決意を固めた。



「………真琴〜!」


遠くから走ってくる幸村が見える。

なんだか彼はとても嬉しそう。


「幸村早かったね。」

「さ、父上の元へ行こう!」

「うん。」


私は一緒に城門へ向かう。


幸村には悟られないようにしなきゃ…。