「真琴はどうやってここに来たんだ?」
幸村が、興味深そうに聞いてきた。
「わ、わからない……」
「わからない?」
幸村はかなり驚いているようだ。
そんなこと言われてもなぁ…
私だって知りたいよ。
「じゃあ、帰る方法もわからないのか?」
「もちろんだよ(汗)」
そう言った瞬間、幸村の顔がちょっと明るくなった気がした。
「じゃあ、俺に仕えないか?」
「え?!いいの?!」
「行く宛だってないだろ?」
幸村は微笑んだ。
とてつもなくカッコいい。
「……そうさせて下さい。」
「よし、じゃあ城に戻るぞ。」
幸村は近くの木に繋いでおいた、馬を連れてきた。
これで、あの幸村の側にいられるんだ。
長年夢に見てた事。
まさか本当に叶うとは。
正直、諦めていた。
夢って信じ続けるものだなぁ……
こうして、私は幸村と共に行動することになった。
「真琴?どうかしたか?」
幸村が、馬上から声をかける。
「何でもない。大丈夫!」
「そうか。じゃあ……はい。」
幸村がわたしに手をさしのべる。
「え?」
「お前、どうやって城まで行く気だ?」
まさかの二人乗りですか⁈
心の準備が……
「ほら。いくぞ。」
その間に勝手に乗せられた。
……慣れないことばかりです。