着いたのは廃工場からそう遠くなく、健太君の家からもそう遠くないコンビニだった。



店長に事情を説明し、店に付けられている監視カメラの映像を見せてもらった。
レシートに記載されている時間を目安にその時刻の映像を流す。



犯人の姿はー…



「映ってる!!」



だが、警戒していたのだろう、その姿は目深に帽子を被り、マスクをしている。
おまけに顔を映さないよう、カメラから顔を逸らしている。




「体格からして男だとはわかるけど…特に目立つ印象はないな。長身でもチビでも太っても痩せてもいない。まるきし平均的な男って感じだな。」




一応、レジ回り以外の通路や駐車場付近の映像を見せてもらったが、上手く顔が映っていない。駐車場の監視カメラは一か所だけだというので、そこから見える位置に犯人らしき車は映っていない。




「くそっ!肝心の犯人の顔が映ってないんじゃ意味がない!!」



と俺は言った。
でも伯はー…



「いや、少しは絞れる事が出来るぞ。」




え?マジで?