「でもまぁ、君達の事を聞いといて、というか調べておいて自分はってのは、フェアじゃないね。」
平等って言葉を知ってたのかお前。
俺はちょっと感心したぞ。
「僕は刑事じゃないけど、それに近い事をやってる。」
「ん?探偵か何かか?」
まぁ警察と探偵が協力する話は俺も聞いた事があるけども。
「違う。」
やっべ手詰まり。
「僕は情報屋なんだ。」
情報屋、そう言われてピンと来る人がいるだろうか。
もしいたら俺は拍手を贈ろうと思う。
それくらい俺はピンと来なかった。
「情報屋ってどんな事やんの?」
そんなアホな質問をしてしまう程だ。
だが意外にも伯は教えてくれた。
「警察だって情報を集めて犯人を嗅ぎ回るだろ。そして捕まえる。情報屋はその情報を集めて欲しい相手に売るんだ。」
つまり、犯人を捕まえる権限がないだけでやってる事は俺達とそんな変わらないって事か?
「それで?」
「なに」
「お前にとって、この事件は解決しなければならないってわけだ。」
「……」
「…なんだよ間違ってねぇだろ?
依頼主に信用されなきゃいけないんだから」
俺は間違った事は言ってないぞ!
「犯人逮捕、事件解決、
そこまでの目的は一緒なんだから」
そう、目的が一緒なんだ。だったら
「協力、しねぇ?」
「あっそう」
反応が薄いのはこの際スルーして、
「だからさ、もうちっと仲良くしねぇ?」
少しだけ照れが混じった笑いで伯に言った。
そしたら伯も少しだけ笑ってー‥
「はぁ?」
かつてない程の蔑みの目で見られた。
「馬鹿も休み休み言えようすらモブ。
第一、僕を女とも見抜けられないような刑事の底辺が僕と仲良く?冗談じゃない。僕の情報屋としての実力を舐めないでもらいたいね。それにー‥
もう15分くらいグチグチ言われた。