「じゃあ健太君は毎日あの通学路を使用してるわけではないんですね」



「そういう事だ。恐らく事件当時も違う道を通ったんだろうな」


違う道つったって、そんなの分かるわけもない。


「違う道なぁ…どうすりゃいんだか、まるで検討がつかねぇよ。」



それは俺も同意見。
てかどうしようね。


すると伯が口を開いた。


「ソイツはいつも数人の友達と帰ってたんだろ?だったらその友達が知ってんじゃないの。」



「ナイス!」



俺と東さんのハモリに伯はこいつら本当に警察か?という顔をする。見えないけど完璧眉間に皺よせてるよな。あぁ怖い。


じゃあまずは学校に行くべきだろ、と思い三人で健太君が通っている小学校に行く事にした。



ここからはそう離れてはいない小学校はすぐに着いた。



中に入って事情を説明して、健太君の担任を待った。



「なんか懐かしいっすよねー」



小学校とか何年ぶりかと



「俺はもう覚えちゃいねぇなー」



「伯は?覚えてる?」



何の気なしに隣にいた伯に聞いてみた。



「……僕は…」



伯が口を開け、その質問に答えようとした時だった。



「お待たせして申し訳ありません!」




健太君の担任が来た。



隣の伯が安心したように息を吐いたのを俺は気付けなかった。




「事情をお聞きしました。健太君の担任の西川と言います。」




頭を下げて自己紹介をした西川先生は若い女の人だった。



「美人だな。」



「可愛い系ですよ。」



「仕事しろ。」




伯に怒られた。