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「東さん!」




行きと同じ道を帰って東さんと合流した。




「早かったな、木偶の坊」



「俺そんな背高くないんスけど!」




ギリギリ170だからな!




「ちび」



「チビにチビ言われたかねぇよ!」




言っとくけど伯はチビだからな!!




「まぁ小僧だからなーコイツは」




ばっふばっふと伯の頭を叩く東さん




あぁぁぁああ…!
伯の機嫌が悪くなっていく……




伯と東さんはタイプが違いすぎて合わないと俺は思ってる。




「と、とにかく!東さんの方は何かわかりましたか?」




東さんが調べていたのは健太君の下校道だ。




「大体あたってはみたがな。目撃者も目撃情報もない。」



「完全に手詰まりって事っすか。」




参ったなー‥




「こんな住宅街があるのに目撃情報一つもないの?」




伯の疑問に東さんは答える。




「いや、下校途中の小学生を見たという証言は多くある。だが下校時間という事も合ってな。

健太って坊主かどうかの判別は着きにくい。」



「写真は見せたんですか?」



「そら勿論、健太君はこの通学路をいつも使用してたらしい。通学路付近の家の人達とも顔見知りだ。」



「それじゃあその日に限って見なかったって事ですか?」



「いや、さすがに毎日見てるって訳じゃないらしい。」




聞けば健太君はいつも4人のグループで帰っているらしい。




近所の人達にも元気よく挨拶をするなどなかなか活発な子だった




家にいると声が聞こえたりするので帰ってきてるのがわかるらしい。




だがそれは毎日ではないらしく、声や姿を見ない時が時々あるそうだ。