「情報っつーか…企業だから民間人とも近しいんだよ。それで情報が集まりやすいみたい。」



「あ、そう。」




すぐに興味をなくしたらしい伯




本当に気分屋だなコイツは!




説明までしてあげた俺なんなの!可哀想!




「…まぁ、民間人の間の噂だけにしては役に立ちすぎる黒い情報もあるけどな。」



「オイ陽平!」



「‥とっ、やべっ」




うっかり俺まで喋っちまってた。




「まぁ、今回の事件もその黒い情報が絡んでるかもしれないってんで、俺達ワケアリ課の出番ってワケ」




なるほど、と納得したようなかおをする伯




「じゃ、戻るか。」




既に淳子さん達戻ってるけど




まぁ野木さんだけじゃあの場はのほほんとして終わる可能性がある。




「ちょっと、」




伯が俺を呼び止める。




「ワケアリ課の説明がまだ」




…んー‥




頭をガシガシと掻いた後、伯の方を振り返る。




「それさ、えーと、なんだ。その」



「さっさと話せよ。」




横暴すぎんだろ。




「…ワケアリ課、簡単に言えば、警察内での不祥事を解決する課」



「…なにそれ、そういうのって上のお仕事だろ。」




わざとお仕事と言う伯はよくわかってる。




「いや、そうじゃなくてだな。つまり、簡単な例が木山さんだ。」




木山さんの立ち位置は、警察にとっても扱いづらい。




だからといって秘密裏にもできない存在




「警察の、ちょっとヤバい所をあくまで警察が社会的に解決する課なんだよ。」



「…何ソレわけわかんない。」




ごめん。
俺の説明が下手なせいだと思う。




「…まぁ、なんとなくそっちの雰囲気は掴めたよ。」




流石だ。
俺にバカっていうだけある!




「つまり?さっきの木山のオッサンが言ってた『わかるだろ』って…」