なぜだか、段々眉間に力が入ってきた。






「何難しい顔してるの?」


「ぅえっ?あっ、いや、別に」


いや、自分が悲しい人間だなんて思っておりませんよ、はい。




「あー、わかった!純、あの彼氏のことかんがえてたんでしょ??」


「は?」


は?


まさか、



「あの金髪で目の下に隈があって、セクシーなイケメン!名前、なんだったっけ?」


完璧に竜さんだ。



「いや!断じて違う!何の勘違いをしているのまりの!」


「この前だって一緒にいたじゃん。手をつないでたし。」


「あ、あれは手を繋がないと納豆をぶっかけるぞ、オラ、って言われて」


「でもその前はおんぶしてもらって河川敷散歩してたよね?」


「ちょっと!その時のわたしの足ちゃんと見てた?!わたしあの時竜さんに靴無理矢理取られて無理矢理背中にのせられたんだよ!」


「ほぉ!竜さんていうんだ。カッコイイ名前!あの人にピッタリだね!」




まりの。

一体貴方はわたしの何を聞いていたの?

どうして竜さんの悪事を見事にスルーできるの!?