全力疾走をして、

なんとか学校にはついたものの。


やっぱり見逃されるわけはなく。


「水谷が遅刻!これはまれにみる奇跡の一つにちがいない!」


わたしの担任、黒木学(くろきまなぶ)は、

わたしを怒るわけではなく、何をするでもなく。


「いやあ、感動だよ!君もこんな失敗をおかすところがあって!君は完璧人間だからさあ!」


なぜか喜んでいた。