いつものように、日が昇り
朝がきて起床。
寝ぐせで、ぐちゃぐちゃになった
髪を直して顔を洗い、朝食を済ませる。
「恵、あんたまた寝坊したの?」
だなんていう母の声が響く。
うん、と適当に返事をして
制服に着替える。


「行ってきまーす。」
「恵、お弁当!」
「あ、ごめん。ありがと。」


私の朝は、いつも忙しい。
(寝坊するのが、いけないのだが。)
そんな私も、この春から高校生。
16歳だと言うのに、寝坊癖は
いつまでたっても治らない。

入学式は、先日終わった。
小学生のころからの幼馴染と
クラスが一緒になった。
それだけで、新しい生活の不安も
一気になくなり、安堵した。

しかし、ひとつだけ
気になることがあったのだ。