学校を出ると
母は車を駐車場から
学校の前に用意してくれていた。
「お疲れさま
はやく乗りなさい」
私は車に乗った。
「入学式お疲れさま
生徒会長素敵だったわね」
「お母さんも!?
ひかりもずっと言ってたんだよ」
「あら!
ひかりちゃんはなみと違って
男の子見る目あるのね!」
母は運転しながら
いつもの笑顔で
私に嫌味を言った。
「・・・!?
そんなことないもん!」
そんな会話を繰り返していると
朝見た桜の木の姿が見えてきた。
「・・・!?」
桜の木の下で
朝の男の子と同じように
気の幹に手を当て
桜の木を見つめている
女の子がいた。