「なみの席はここみたいだよ」

ひかりに手をひかれ
私は自分の席に着いた。

人見知りな私だけど
ひかりのおかけで
それから何人かと
言葉を交わすことができた。

キーンコーンカーンコーン・・

「新入生は体育館に
入場してください」

担任らしき人の言葉で
私たちは体育館に向かった。

体育館は保護者と
在校生と先生方で
いっぱいだった。

それから入学式は
何事もなく進んで行った。

「新入生あいさつ
代表 小嶋綾乃」

「はい」

ステージに上がった女の子は
薄い茶色の瞳に
同じ色の髪の毛が
お腹の辺りまで伸びていた。

可愛いと言うより美しい
そんな言葉がこの女の子には
ぴったりだ。

私はなんとなく
見覚えのある顔なような
気がしてならなかった。