「あら~!高校らしいじゃない」
制服を着た私を
見た母は嬉しそうだった。
「おはよ~!
わ!お姉ちゃん制服似合わない!」
私の2つ下の妹のえみは
リビングに来て早々私に言った。
「いきなりなんなの⁉
そうかもしれないけど・・・」
ストレートすぎる言葉に
私は心が折れそうになった。
「もお、えみったら口が悪いんだから」
母はえみの背中をポンと叩いた。
「本当のことだもーん。
ごめんね!お姉ちゃん!」
テーブルの上にあった
トマトをつまみ食いをしながら
えみは手を合わせて謝った。
「さあ!
2人ともご飯食べちゃいなさい」
「「はーい」」
「そういえば、お父さんは?」
いつもなら一緒に
朝ごはんを食べている父が
今日はいなかった。
「お父さん今日会議なのよ
なみの入学式出れないって泣いてたわよ」
「本当過保護なんだから~」
笑いながら言った母の言葉に
えみは呆れた表情で返した。