「『使用禁止』って、貼り紙しておこうか。公園の遊具みたいに」
どこかに紙はないかと、開けっ放しの棚や引き出しを探してみる。
「わっーーととっ!」
何かにつまづいて、転びそうになった。
「大丈夫ですか?」
「だいじょぶだいじょぶ」
ーー何につまづいたんだろう?
床をよく見ると、取っ手が少し飛び出ている。更によく見ると一歩分ぐらいの大きさの扉があったーー床下収納だ!
「ウィル!ここに扉があるよ!」
「床下収納、みたいですね。開けてみましょうか?」
「うん!」
ウィルが取っ手をつかんで扉を引き上げる。あたしは前にまわって、扉の中をのぞきこんだ。
「モジャ、モジャ……?」