「はぁっ…。」


少し意地悪な微笑みを浮かべて、これ見よがしに悠はため息をついた。


「言いたい事は、それだけ?」


悠は、ぶっきらぼうに問いかける。


その言葉が、乃莉子の気持ちを逆撫でしているであろう事には、全く関心がないようだ。


そして悠はまた、ニッと乃莉子に笑って見せた。


「お前の意見なんか、どうでもいい。
それより俺、腹減ってんだ。
メシ食わしてくれよ。
シェフは居ないんだよな?
自炊ってやつ、してるんだろ?
何か作れよ。」


アッサリと自分の意見を否定されたた挙句、腹が減ったから飯を作れ?


勝手な悠の言いように、乃莉子は頭に血が上りすぎて、倒れてしまうかと思った。