ーピンポーンー

「誰ー、って実空かよ…何?」

出てきたのは昂だった。

昂は寝ていたのか機嫌が悪いみたい。

「ねえ!優ちゃん帰ってきた?」

「いや帰ってねーよ?俺が帰って来たとき誰も居なかったたし。」

「優ちゃんどうしたんだろ…」

「そんなに心配しんでも優のことだからそのうち帰ってくるって。」

うわー……
適当だね、昂くん。

お兄ちゃんはもっと大事にしないといけないよ…

私は大人しく家へ帰った。

私の部屋の窓からは優ちゃんの家の玄関と
優ちゃんの部屋が見える。

とゆーことはもしも優ちゃんが玄関入るとこが見れなかったと
しても部屋が電気付いた時点で優ちゃんが帰ってきたか
すぐにわかる。

私はずっと見ていたが優ちゃんは帰ってこない。

しばらくすると雨が降ってきた。

雨だよ……
優ちゃん濡れてるんじゃないかな…

「………!!!!!」

帰ってきた…。

え?あれ優ちゃんなの?

だったら横にいる女の人は誰?

私は傘も持たずに外へ飛びだした。

「優ちゃん!」

「あ、実空!傘ささないと濡れるぞ?」

「優ちゃん…どこ行ってたの?私心配したんだよ?」

「……ごめん。」

「隣の人…誰?」

「見たことない?俺らと同じ学校で俺と同い年。…そして彼女。」

カノジョ?……

「優ちゃんに彼女いるとか聞いたことない。」

「柚奈の親が俺らの事反対してて誰にも言えなかった、ごめん。」