優ちゃんの優しさにまたドキッてした。

「優ちゃんは…優しい。」

「ぷ(笑)いきなりどうしたの?」

「なんでなの?」

「そりゃ、実空は俺の大事な妹だからに決まってるじゃん。」


「妹…か。」

「ん?どうした?」

「いや、なんでもないよ♪」

そうだよね。

優ちゃんは私の事は妹としか思っていない。

私がもしも優ちゃんのことが好きって分かったら

優ちゃんはどう思うんだろう…

もしも今みたいに仲良く出来ない関係になる

ぐらいなら私は優ちゃんにほんとの事を伝えたくない。

「なら、またな!」

「うん、じゃあね。」

家に入るとカレーのいい匂いがした。

私はカレーを食べて自分の部屋に…

私の部屋はシンプル。

普通の女子高生は小物などもピンクで全部揃えて…とか

いろんな雑誌が並んでて…とか

化粧道具があって…とかであろう。

だけど私の部屋はいかにも寝るためだけにある。

ベッドがあってテーブルがあってCDがあって…

特別女の子らしいものなんてひとつもない。

ープルプルー♪ー

私の携帯が鳴った。

優ちゃんからだ。

「何?優ちゃん。」

「何ってゆーか…今日テンション低かったからなんかあったのかなあーって。」

「別に何もないよ。」

「俺はいつでも実空の味方だからな♪なんでも言えよ。」