わたしは元々昴の事も“ちゃん"を付けて呼んでいた。でもなんだろう…
小学校高学年ぐらいになるとさすがに“昴ちゃん"って呼んでるのはわたしぐらいで
昴も私自身も恥ずかしくなりやめた。
昴も“みーちゃん"から実空になったのもそれぐらい。

多分、あれぐらいから昴のことは男として見るようになった。

でも優ちゃんは優ちゃん。
多分優ちゃんはわたしの中でお兄ちゃん。
ずっと憧れなんだ。
この気持ちは好きじゃなくて憧れなんだ!


わたし…昴をもっと見よう。
この時わたしはそう強く思った。

たくさん沙耶から連絡来てるのも無視して
わたしと昴は昔は毎年わたしの家族と昴の家族で来たコスモス畑に来ていた。

「うわあ、久々にきた。」

「俺も。だから実空と来たいって思ったんだ。」

小さい頃に毎年来てたコスモス畑は昔と変わらず綺麗だった。

「なあ、実空?」

「なにー?」

「俺さ、実空が好き。俺と付き合って。」

「え?(笑)今更なに言ってんの?わたし達付き合ってるじゃん。」

「わかってる。でも、優のことがあったけど俺といてほしいんだ。」

「………。わたしね?もっと昴だけを見ようと思った。だから昴と一緒にいる。」

わたしは昴の手をとる。

昴はなにも言わずにコスモス畑でわたしを抱きしめてくれた。