……ユナデイッパイダッタ。

私だって優ちゃんでいっぱいだよ??
優ちゃんが柚奈さんのこと思うよりも
ずっとずーっと前から優ちゃんが大好き。

「優ちゃんが…優ちゃんがそんなんだからなんじゃないの?」

そういうと私はカバンを持ち家を出た。

自分の部屋に入りベッドにカバンを投げつけた時…携帯が鳴った。

「…なに?昴。」

「なに?じゃねーよ。今どこ?家?」

「うん。」

「……なんか、あったのか?」

昴には全部お見通しか。

「優ちゃんが、柚奈さんに振られたみたい。」

「…そうなんだ。で、なんで実空がそんなに気にしてんの?」

「あんな優ちゃん見たくなかった!女々しくて…大事な人ひとりも守れない優ちゃんなんてわたしは…!」

「好きじゃない。って言いたい?優の肩を持つわけではないけど…男はさ?結構引きずる生き物なんだよ。でもさ?実空。俺は実空しか見てねえから。じゃあまた明日な?」

ねぇ昴?
小さいときから優ちゃんの背中ばっかり追って優ちゃんしか見てなかった私のどこを好きになったの?

つぎの日。
朝早くからインターフォンが鳴った。

「おはよっ。迎に来た。」

「……………昴。早すぎ。」

「今日は学校サボろう!な!?」

「え?なんで?」

「いいからいいから!」

そう言うと昴はわたしの手をとり走り出した。

昴の手…大きくなったなぁ。