気つける?

意味分からない。

約束…忘れてたくせに。

「そんなんじゃない。優ちゃんには分か
らなくていいんだよ。」

そして私は席を立った。

後ろから必死で優ちゃんが呼んでたのに

は気づいていた。

沙耶も私を必死に呼んでいた。

昂は私を追ってきた。

「実空!お前いい加減にしろって。」

「私だってほんとは優ちゃんのこと!…泣」

「分かってる!!……そんなこと俺が一番
よく知ってるよ。俺は昔から実空の事が好きだった。だけど実空はずっと優が好きで…俺が好きになるだけ無駄ってわかってた。でも、俺は実空が好きだから実空だけを見てたから!どんだけ優のこと好きなのかは俺が一番よく知ってる!」

「え、昂?」

「それでも………好きなやつから頼られるのはどんな方法でも嬉しいんだよ。」

昂はそう言うと私の手を握った。

「俺なら優より実空のこと守れるのに。」

「昂……………。」

私は生まれてはじめてこんな昂をみた。

だから思った。

“昂と一緒にいたら幸せになれるんだろな
ーっ“って。