桜舞散る3月。
アタシは通い馴れた中学校を卒業して溜まり場である結斗の家へ向かった。
あの頃アタシには彼氏がいた。
荻原要。
コイツにも恋愛感情はなかった。
アタシの家から結斗の家までチャリで10分。
アタシは早く行きたくて必死にチャリを漕いだ。
結斗とは違う学校。
知り合えたのは要のお陰だ。
要と結斗は仲が良くいつも結斗の家に溜まっていた。
要以外にも結斗の連れはたくさんいていつも楽しかった。


「結斗〜!!」

「うるさいのが来た」

「えへへ♪」

辺りを見回すといつものメンツが揃っていた。
でもいつもと雰囲気が違う…
アタシは1人1人の顔を見て名前を言う。