「さっきメールで彼氏いるか聞いたけど薫には店長いるよな(笑)」

「店長とは何もないですってば!!」

「ふ〜ん♪好きな人いんの?」

「え…」

アタシは答えに困った。
いる。と言えば追求される。
いない。と言えば嘘をつくことになる。
かといって、成宮さんです!なんて口が裂けても言えることじゃない。
散々迷ったあげくアタシが出した答え…

「いますよ…」

「へぇ。どんな奴?」

「優しいけどアタシのこと凄くいじってくる人です」

「そっか♪叶うといいな?」

「あ、はい…」

「じゃあ、バイト行ってくるわ♪またメールする」

「はい。頑張ってください」

「おう♪じゃあな」

「はい」

成宮さんが電話を切るのを待ってアタシは携帯を閉じた。