「1040円お預かりします」

「はい」

「700円のお返しね♪」

「ありがとです…」

「おぅ♪」

「あの…成宮さん?」

「ん?どした?」

アタシの顔はみるみる赤く染まっていく…
男の子馴れてるはずなのに…
頑張れアタシ!!


「連絡先…教えてください!!」

「え?あぁ、いいよ♪」

「ホントですか!?」

「羽野ちゃん、そんなに嬉しいの?」

意地悪な笑みを浮かべる成宮さん。
アタシはあらかじめ書いておいた連絡先を成宮さんに渡した。

「さんきゅ♪終わったら連絡する」

「はい♪」

そう言ってアタシを見送る成宮さん。
胸がキューって苦しくて口角が上がってタレ目がどんどん下がる。
アタシは満足げにビデオ屋さんから出て家へと帰った。