「俺と同じ本だな、それ♪」

「あたし、この本読みやすくて好きなの。それにわかりやすいし」


廉と同じ保育士関連の本。
保育士関係のことが細かく載っており、今から出来ることなど、わかりやすく書いてある。
あたし達は同じ夢を持ってる。
同じ保育士という夢を。
保育士になりたいと夢を見てても、保育士に絶対なれるとは限らない。
なんせ、今の世の中は子供自体少なくなっている。
それに子供が少なくなり、保育園などの施設は減ってきてる。
その中で、絶対といえるほど、就職率が高い訳ではないのが現状。


「お前、高校卒業したら専門行くの?」

「え、あ、うん。専門行った方が、まだ就職率高いかなって思って」

「そっか。同じ特待生なら、狙えるとこも一緒かもな♪」


そうニコッと笑顔を見せる。
確かに、同じ特待生なら、一緒に専門に行くとか大学行くとか可能だ。
そう思って、あたしも少しだけ頬が緩んだ。
なるべく一緒にいたいという願望があるから。