「あんた今特待生って言った?」

「あ?あ、うん♪先生に学校にはバラすなって言ってたから、成瀬が知らないのは当たり前ー♪」


ニヤニヤと楽しそうに笑う廉。
あたしは驚きが隠せなかった。
あたしてっきり頭悪いのかと思ってた。
でも頭悪くても、あの学校に入れる位の知能はあるだろうけど…。
あの学校には特待生は学年に4人ほどしかいない。
その中であたしの他に廉までが特待生なんて…。
定期テスト、また1位を争う戦いになるのに廉まで加わると…一層厄介だ。
1人で頭を抱えていると、廉は座ったまま何かを発見。
立ち上がり、あたしの机にあった保育士の本を手に取った。
あたしは慌てて、勝手に取るな!と言って、廉から奪った。