部屋に取り残された俺は、このまま帰るのもあれだったため、椅子をベットの脇に持ってきて座った。
とりあえず起きるまでいることにする。
起きたらさっさと帰ればいい。
そんなことを思った。
だけど、熱ある奴を1人で帰らすわけには行かないし。
それに、成瀬だし。
危なっかしいしなぁコイツ。
…つか、寝顔可愛いな…。
ゴソゴソと動く成瀬。
額には汗が。
確か、37.6あるとか言ってた気がする。
コイツ、熱出るほど何してんだか。
自然に俺の腕が動く。
成瀬の頭に手を置き、撫でてる自分がいた。
撫でると、成瀬はまたゴソゴソと動く。
「……廉…」
俺はピクッと体がビクついた。
起きたのか…?と思い、よく見ると寝言のよう。
夢に俺が出て来てるのか?
少し笑えた。