「…いいじゃん、付き合えよ!」

「イヤだね。あんたといるとろくなことないんだよ」

「は?ろくなことない?ま、まさかお前、俺といるとドキドキす「なわけないからね!!」」

「んじゃ、なんでそんな赤いの顔」

「…知るかそんなの」


顔が赤いのは当たっている。
すごく顔が暑い。
なんでこんな赤くなるかなんて、あたしが聞きたいくらいだ。
でも、からかわれてペースを乱してるのは確実にわかってる。
そっぽを向くあたしをニヤニヤと怪しく笑いながら見てる廉。
あたしは見えないふりをして、窓の外に目を向ける。


「成瀬?」


あ〜なんか怠いわ。
無理。
頭がぽーっとするし。
ちょっと寝たい。
寝ればなんとかなるでしょ。
廉が呼んでるけど、いいや。
あたしは肘をついて窓の外を見ていたが、そのまま腕を枕替わりにして伏せた。
そして目をつぶった。
クーラーが効いてるはずの部屋にいるのに、凄く体が、自分が暑くて。


「…成瀬…?…!?、おい、成瀬!」

「おいどした?」

「成瀬さん、熱あります!」