あたしはこの言葉を聞いたとき、何を言ってるんだ。と思ったが、中学に入って、世間をよく知るようになると意味が理解出来た。
ニュースでよくやる就職の氷河期。
半分以上の人が手に職がない状態。
その中でも自分が夢見た職業につけてるのは、わずかしかいない。
その現状を知ったとき、1回は心が折れた。
夢に見た職業につけないなら、勉強する必要がないと。
そう思ったら、何もかもが手に着かなくなって。
母さんから怒られるはめに。
怒られるのも怠くなったあたしは、渋々学校の勉強だけは手を抜かずやった。
そうすると、中2の中間テストから全教科90点以上をマーク。
クラス、学年トップの成績に。
その結果を面談で知った母さんは、あたしに言ったんだ。


「このまま行けば、あなたは必ず職に就ける可能性が広がるわ。今が頑張り所よ!」


あのとき、母さんに誉められたのが凄く嬉しくて、必死に勉強した。
勉強すれば、可能性が出てくる。
就職の氷河期に勝てるかもしれない!と勝手に燃えていた。
その結果、県で1番内申が高い私立高校に一発合格。
今、その学校で特待生として学校に通っている。
その学校では、専門コースがある。